「最近、窓が重い」「開けるたびにガタガタ音がする」。
そんなときは、窓の下に隠れている「戸車(とぐるま)」が壊れているかもしれません。
戸車が壊れたまま使い続けると、今度はレールが削れていきます。
この記事では、実際の修理の写真を使って、見分け方と直し方をご紹介します。

そもそも「戸車」とは?
戸車は、引き違い窓のガラス戸の下に付いている小さな車輪です。
1枚のガラス戸に、左右1つずつ付いているのが一般的です。
ガラス戸は、見た目以上に重いものです。
その重さを戸車が支え、レールの上を転がることで、軽い力で開け閉めできます。
つまり戸車は、窓の開け閉めを毎日支えている「足」のような部品です。

戸車が壊れているサイン4つ
戸車はふだん見えない場所にあります。
だからこそ、次のような「いつもと違う」に気づくことが大切です。
1.窓が前より重くなった
車輪がすり減ったり割れたりすると、うまく転がらなくなります。
「力を入れないと開かない」は、いちばん多いサインです。
2.開け閉めでガタガタ・ゴリゴリ音がする
車輪が欠けていると、転がるたびに引っかかって音が出ます。
こすれるような音は、戸車が沈みすぎているときにも出ます。
3.閉めたときにすき間ができる・鍵がかかりにくい
片側の戸車だけが壊れると、ガラス戸が少し傾きます。
すると窓枠との間にすき間ができたり、鍵(クレセント)の位置がずれたりします。
4.レールの片側だけが削れている
いちばん見落としやすく、いちばん大事なサインです。
レールに黒い筋や、えぐれたような跡がないか見てみてください。

なぜ戸車が壊れると、レールまで削れるのか
今回の窓も、ガラス戸を外してみると予想どおりでした。
戸車の車輪が傷んで、ほとんど回らない状態になっていました。

車輪が回らないと、ガラス戸はレールの上を「すべらせて」動かすことになります。
転がるはずの部品がこすれ続けるので、やわらかいアルミのレールが少しずつ削れていきます。
さらに、重くなった窓を力まかせに開け閉めすると、レールが変形することもあります。
マンションの修繕の現場でも、戸車の劣化を放っておいた結果、サッシを丸ごと交換する大きな工事になったという例が紹介されています。
ポイント:「まだ開くから大丈夫」は要注意です
重い窓を開けられているのは、戸車ではなくあなたの力で動かしているからです。
そのあいだも、レールは毎回少しずつ削れています。
「重い」と感じた時点で、点検のタイミングです。
レールが無事なうちなら「戸車交換」で直せます
レールの傷みが軽いうちは、戸車を新しいものに交換するのが基本の直し方です。
今回の現場では、樹脂より硬いステンレス製の車輪の戸車に交換しました。

戸車は「窓に合うもの」を選ぶ
戸車は、サッシのメーカーや型によって形と寸法が違います。
合わない戸車を付けると、高さがずれて、かえってレールを傷めることがあります。
車輪の材質にもそれぞれ特徴があります。
- ステンレス:硬くて湿気に強い。重いガラス戸に向く
- 樹脂・ナイロン:音が静か。そのぶん、すり減りやすい
どれがよいかは、ガラス戸の重さ・サッシの型・レールの状態で変わります。
現地で窓を見てから選ぶのが確実です。
ご自身で交換する前に知っておきたいこと
戸車の交換は、ガラス戸をレールから外す作業から始まります。
ガラス戸は重く、外すときに落とすとガラスが割れて大けがにつながります。
とくに大きな掃き出し窓や、2階以上の窓は、無理をせずご相談ください。
ポイント:戸車に油をさすのは逆効果のことも
戸車の車輪には、樹脂が多く使われています。
市販の油性の潤滑剤は、樹脂を傷めてひび割れや破損の原因になることがあります。
ふだんのお手入れは、まずレールの砂やほこりを落とすことから。
砂がたまったまま動かすと、車輪もレールも削れやすくなります。
レールが傷んでしまったら?「窓カバー工法」という選択肢
ここが大事なポイントです。
サッシメーカーのLIXILは、公式のQ&Aで次のように案内しています。
- 引き違い窓のレールだけを交換することはできない(外壁を外す必要があるため)
- レールが破損した場合、ほとんどの場合はサッシの交換工事が必要
つまり、戸車は取り替えられても、削れたレールは元には戻せません。
レールの傷みが大きいと、新しい戸車に替えても動きが安定しないことがあります。
窓カバー工法なら、壁を壊さずにレールごと新しくなる
「サッシの交換」と聞くと、壁を壊す大工事を想像されるかもしれません。
荒井硝子がおすすめしている窓カバー工法は、今ある窓枠を土台にして、その上から新しい窓枠をかぶせる工事です。
- 壁や床を壊さない
- レール・戸車・ガラス・鍵がまとめて新品になる
- 断熱性の高い窓(複層ガラス=ガラス2枚以上を重ねたもの)にできる
「戸車を直すつもりが、窓の寒さ・暑さまで解決した」。
そんな直し方ができるのが、窓カバー工法です。

レールが無事なら「戸車交換+内窓」という組み合わせも
レールの傷みが軽く、戸車の交換で窓の動きが戻る場合もあります。
そのうえで「冬の寒さ」「夏の暑さ」も気になるなら、内窓(今の窓の内側にもう1枚足す窓)という方法もあります。
内窓は室内側に付けるので、工事が短く、費用も抑えやすいのが特長です。
どちらが向いているかの目安
窓カバー工法が向く窓:レールが削れている/毎日出入りする掃き出し窓/サッシ自体が古い
戸車交換+内窓が向く窓:レールの傷みが軽い/あまり開け閉めしない窓/費用を抑えたい
※内窓を付けると、開け閉めは2回になります。毎日出入りする窓は、窓カバー工法のほうが使いやすいことが多いです。
2026年に使える窓リフォームの補助金
窓カバー工法や内窓は、条件を満たせば国と東京都の補助金の対象になります。
一方で、戸車の交換やレールの補修だけの工事は、下記の補助金の対象工事には含まれていません。
「どうせ直すなら窓ごと」と考える理由のひとつになります。
国|先進的窓リノベ2026事業(環境省)
- 対象工事:ガラス交換/内窓設置/外窓交換(カバー工法・はつり工法)/ドア交換など
- 国が定める断熱性能を満たし、登録された製品であること
- 2025年11月28日以降に着手した工事が対象
- 申請は、事業者登録をしたリフォーム会社が行います(住宅の持ち主ご本人は申請できません)
- 予算の上限に達し次第、受付終了。遅くとも2026年12月31日まで
- 予算に対する申請額の割合(概算)は25%(2026年9月26日午前0時時点・公式サイトより)
東京都|既存住宅における省エネ改修促進事業(クール・ネット東京)
- 対象:都内に住宅を持っている個人・法人・管理組合
- 窓は、国の補助金の対象として登録された製品であること
- 令和8年(2026年)4月1日以降に新しく設置するもの
- 原則として、契約・着工の前に「事前申込」が必要です
- 国の「住宅省エネ2026キャンペーン」と併用できます
区市町村の補助金
お住まいの区市町村によっては、独自の補助金があります。
有無・条件・受付期間は自治体ごとに違うので、お見積りの際に一緒にお調べします。
補助金の申請は荒井硝子が代行します
国の補助金は、登録事業者でないと申請できません。
荒井硝子では、国・東京都の補助金の申請を代行しています。
都の補助金は契約前の手続きが必要なので、「直すかどうか迷っている」段階でのご相談がおすすめです。
よくあるご質問
Q1. 戸車は何年くらいで交換するものですか?
窓の大きさ・重さ、開け閉めの回数、レールの汚れ具合で大きく変わるため、一律の年数はありません。
年数より「重い」「音がする」「レールが削れている」といった症状で判断するのがおすすめです。
Q2. 戸車交換で直るか、窓ごと替えるべきか、自分で判断できますか?
目安は「レールの状態」です。レールに深い削れや変形がなければ、戸車交換で直ることが多いです。
削れが大きい場合は、窓カバー工法をご提案することがあります。
最終的には現地で窓を見て、両方の選択肢をご説明します。
Q3. マンションでも窓カバー工法はできますか?
できます。ただし、マンションの窓は管理規約で「共用部分」とされるのが一般的です。
管理組合への確認・申請が必要になることが多く、扱いは建物ごとに違います。
申請に必要な図面や仕様書のご用意もお手伝いします。
Q4. 網戸が重いのも戸車のせいですか?
網戸にも戸車が付いているので、同じことが起こります。
ただ、網戸は戸車の高さ調整やレールの掃除で直ることも多いです。
窓といっしょに点検できますので、お気軽にお声がけください。
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窓の「重い」「ガタガタ」、そのままにしていませんか?
荒井硝子は、東京・杉並で創業68年の硝子・窓リフォーム会社です。
国家資格「硝子施工1級技能士」が在籍し、自社で施工しています。
戸車1つの修理から、補助金を使った窓リフォームまでご相談ください。
お電話でのご相談:03-3338-4515
※本記事の補助金に関する内容は、先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(環境省)およびクール・ネット東京 公式サイトの記載(2026年9月時点)にもとづきます。制度の内容・受付期間は変わることがあり、予算の上限に達し次第、受付が終了します。
※レールの交換に関する内容は、LIXIL公式Q&A「サッシの引違い窓のレールが破損した」の記載(2026年9月時点)にもとづきます。
※戸車・レールの状態によって、最適な直し方は変わります。現地で確認したうえでご提案します。