千代田区のマンション3階。窓のすぐ外には、高い壁がせまっています。今回の3つの窓のうち、空が見えるのは寝室の1か所だけです。お客様は、その窓ぎわで観葉植物を育てていました。冬になると、毎晩重い鉢を窓から離し、朝にまた戻していたそうです。日の当たらない窓まで3か所すべてに内窓を付けた理由をご紹介します。
ご相談内容
| 建物種別 | マンション(3階) |
|---|---|
| エリア | 東京都千代田区 |
| 施工箇所 | 内窓3か所(リビング・寝室) リビングの3枚建ての窓1か所+寝室の窓2か所 |
| お悩み | ・窓ぎわで育てている観葉植物が、冬になると葉を傷めやすい ・冬の夜は、鉢を窓から離して朝に戻すのが日課になっていた ・壁に面した窓は日が差さず、昼でもガラスが冷たい ・冬の朝、窓ガラスが結露していることがある |
| ご要望 | ・植物を窓ぎわに置いたまま、冬を越せるようにしたい ・家全体の窓ぎわの冷えをやわらげたい ・窓からの光は、できるだけそのまま取り入れたい |
施工前の状況
今回のお住まいは、窓の外のすぐ近くに高い壁があります。リビングと寝室の横長の窓は、外を見ると目の前が壁です。日の光がよく入るのは、寝室の空が見える窓だけでした。
お客様は、観葉植物を育てています。植物は光がほしい。でも冬の窓ぎわは、家の中でいちばん冷える場所です。お客様が本当に困っていたのは、この板ばさみでした。
寝室|空が見える引き違い窓
施工前|観葉植物を並べた、空が見える窓高さ約1.8mの大きな窓です。今回の3つの窓の中で、ここだけに空からの光が入ります。お客様は、背の高い鉢をいくつもこの窓ぎわに並べていました。
困るのは冬の夜です。日が沈むと、窓ぎわだけがぐっと冷えます。「葉の先が茶色くなるんです。だから寝る前に鉢を部屋の真ん中へ移して、朝また窓ぎわに戻していました」とお客様。大きな鉢もあり、毎晩の移動はひと仕事だったそうです。
リビング|壁に面した3枚建ての窓
施工前|外にツタの茂る壁が見える、幅約2.6mの窓建具が3枚ある、横幅の広い窓です。ガラスは、中に金網が入った「網入りガラス」(火事のときにガラスが割れ落ちるのを防ぐガラス)です。
窓の外はすぐ壁なので、日の光がまっすぐ入りません。ガラスが日ざしで温まることがなく、冬は昼になっても冷たいままです。寒い朝には、ガラスが結露していることもありました。
寝室|壁に面した横長の窓
施工前|石積みの壁に面した、高さ約60cmの横長の窓高さ約60cmの、横に長い窓です。ガラスは表面に凹凸のある、すりガラス調の網入りガラスです。
小さな窓なので、お客様は「ここは関係ない」と思っていたそうです。ただ、この窓も外は石積みの壁。日が当たらず、冬はガラスが冷えたままになります。
冬の窓ぎわは、部屋の真ん中より冷えている
ガラスは、熱を通しやすい材料です。外が冷えると、ガラスも冷えます。冷えたガラスにふれた空気は重くなり、窓ぎわから床へ流れ落ちます。
そのため、部屋の真ん中が暖かくても、窓ぎわだけは冷えたままになります。植物の鉢を置くのは、ちょうどその場所です。
さらに日の当たらない窓は、昼になってもガラスが温まりません。家の中に、一日じゅう冷たい面が残ることになります。
ご提案内容・使用商品
ご提案したのは、今ある窓の内側にもう1つ窓を付ける「内窓」です。3つの窓すべてに、ホワイトの枠で設置しました。
| 設置場所 | 商品 | サイズ(W×H) | ガラス仕様・色 |
|---|---|---|---|
| 寝室|空が見える引き違い窓 | YKK AP ウチリモ 2枚建て引き違い窓 |
1,581×1,770mm | LowE透明3mm+空気層12mm+透明3mm ホワイト |
| リビング|壁に面した3枚建ての窓 | YKK AP ウチリモ 3枚建て引き違い窓 |
2,555×1,769mm | LowE透明3mm+空気層12mm+透明3mm ホワイト |
| 寝室|壁に面した横長の窓 | YKK AP ウチリモ 2枚建て引き違い窓 |
1,622×613mm | LowE透明3mm+空気層12mm+透明3mm ホワイト |
内窓が窓ぎわの冷えに効く理由|室内側のガラスが冷えにくくなる
内窓は、今ある窓はそのままに、室内側にもう1つ窓を足す工事です。壁や床は壊しません。窓ぎわの冷えに効く理由は、大きく2つです。
① 室内側のガラスが冷えにくくなる
既存の窓とあわせると、外と室内のあいだにガラスが3枚、空気の層が2つできます。空気の層は、熱を伝えにくい「クッション」の役目をします。外の冷たさが室内側のガラスまで届きにくくなり、窓ぎわで冷やされて流れ落ちる空気も少なくなります。LowE(ローイー)は、ガラスの表面にごく薄い金属の膜をつけたガラスで、熱の出入りをさらに抑えます。
② すき間から入る冷気が減る
古い窓は、建具のまわりにわずかなすき間ができています。内窓の枠は熱を伝えにくい樹脂でできていて、建具のまわりに気密材(すき間をふさぐゴムなどのパーツ)が入っています。外の冷たい空気が、すき間から直接入りにくくなります。
正直にお伝えしていること
内窓は、窓ぎわの冷えを「なくす」ものではありません。「やわらげる」ものです。暖房を止めた夜は、部屋全体の温度が下がります。寒さにとくに弱い植物は、真冬は様子を見ながら置き場所を決めてください。
ガラスが増えるぶん、窓から入る光はわずかに減ります。大きく暗くなることはありませんが、ゼロではありません。
また、外の窓と内窓のあいだのガラスに、結露が出ることがあります。室内側のガラスの結露はやわらぎますが、結露が完全になくなるわけではありません。
日の当たらない窓にも内窓を付けた理由
お客様がまず気にしていたのは、植物を置いている寝室の窓でした。それでも今回は、壁に面した2つの窓にも内窓を付けています。
家の熱は、すべての窓から逃げていきます。日の当たらない窓は、一日じゅう家を冷やし続ける場所です。そこが冷えたままだと家全体の温度が下がり、植物を置いた窓ぎわもさらに冷えます。1か所だけでなく、まとめて対策したのはそのためです。
3つの窓は、どれも外側が網入りガラスです。網入りガラスは、ガラスの中に温度の差ができると割れることがあります(熱割れ)。内窓を付けると、外の窓と内窓のあいだに熱がこもりやすくなります。そのため、とくに日当たりのよい窓は、事前に窓の向きやガラスの状態を確認してからご提案しています。内窓なら、外の窓には手を加えずに、室内側から対策を足せます。
施工内容とBefore→After
寝室|空が見える引き違い窓
After|ホワイトの内窓「ウチリモ」を設置高さ約1.8mの窓に、引き違い2枚建ての内窓を設置しました。開け閉めのしかたは、今までの窓と同じです。白い枠なので、光の入り方も明るい印象のままです。
いちばん変わったのは、冬の夜も、鉢を窓ぎわに置いたままにできるようになったことです。「寝る前の鉢の大移動がなくなったのが、いちばんうれしいです」とお客様。
とても冷え込む夜は、窓ぎわが部屋の真ん中と同じ温度になるわけではありません。寒さに弱い鉢は、葉の様子を見ながら置き場所を調整されているそうです。
リビング|壁に面した3枚建ての窓
After|幅約2.6mの窓に、3枚建ての内窓を設置幅が2.5mを超える大きな窓ですが、3枚建ての内窓1セットで納まりました。内窓は既製品を選ぶのではなく、窓ごとに採寸して製作します。建具が3枚あるので、左・中・右のどこからでも開け閉めできます。
窓の前に立ったときの、ひやっとした感じがやわらぎました。寒い朝に室内側のガラスが曇ることも、以前より少なくなったそうです。
寝室|壁に面した横長の窓
After|高さ約60cmの窓にも、形に合わせて内窓を設置高さ約60cmの横長の窓にも、同じ仕様の内窓を付けました。小さな窓も、寸法に合わせて作れます。
外の石積みの壁から伝わってくる冷たさが、室内側で一段やわらぎました。小さな窓でも、冷たい面が1つ減ることで、部屋の冷え方が変わります。
費用・工期・補助金
| 施工箇所 | 内窓3か所(リビング・寝室) |
|---|---|
| 工事金額 合計 | 416,900円(税込) 製品・施工費・搬入費を含みます |
| 工期 | 3時間 ※現場の状況・搬入経路により変わります。壁や床を壊さない工事のため、部屋が長期間使えなくなることはありません。 |
| 補助金(想定額) | 国/先進的窓リノベ2025 137,000円 都/クールネット東京 90,000円 区/千代田区補助金 75,000円 合計 302,000円 |
| 自己負担(想定額) | 114,900円 |
※この見積りは「先進的窓リノベ2025」での試算です。制度の名称・内容・補助額・受付期間は年度ごとに変わり、予算の上限に達すると受付が終了します。
※区市町村の補助金は、自治体ごとに有無・条件・金額が異なります。
※補助金の申請は、荒井硝子が代行いたします。
お客様の声
植物が好きで、日当たりのいい寝室の窓ぎわにずっと並べています。でも冬は、夜になると窓ぎわが冷えます。葉を傷めたくなくて、寝る前に鉢を部屋の真ん中へ移していました。大きな鉢もあるので、毎晩けっこうな運動でした。
内窓を付けてからは、夜も窓ぎわに置いたままにしています。窓に近づいたときのひやっとした感じが、だいぶやわらぎました。リビングの窓も、朝ガラスを拭くことが減りました。
意外だったのは、日の当たらない窓のほうです。壁しか見えない窓だから、どうでもいいと思っていました。でも、あの窓が家を冷やしていたんですね。3つまとめてお願いしてよかったです。
よくある質問
Q1. 内窓を付けると、窓ぎわの冷えや結露はなくなりますか?
なくなるわけではありません。冷えは「やわらぐ」ものです。室内側のガラスが冷えにくくなるので、窓ぎわの寒さや結露は小さくなります。ただ、外の窓と内窓のあいだに結露が出ることはあります。
Q2. マンションでも工事できますか?管理組合への申請は必要ですか?
内窓は室内側に取り付けるため、建物の外観は変わりません。そのため、比較的進めやすい工事です。ただし、工事の届け出が必要かどうかは建物ごとに違います。管理規約の確認や、申請に必要な書類のご用意もお手伝いします。
Q3. 内窓を付けると、植物に届く光は減りますか?
ガラスが増えるぶん、光はわずかに減ります。ただ、今回のような透明のガラスなら、部屋が大きく暗くなることはありません。植物の種類によって必要な光は違うので、気になる場合は付けたあとの様子を見ながら置き場所を調整してください。
Q4. 網入りガラスの窓にも、内窓は付けられますか?
多くの場合、付けられます。外の窓には手を加えないので、ガラスはそのままです。ただし網入りガラスは、温度の差で割れる「熱割れ」が起きることがあります。窓の向きやガラスの状態を現地で確認してから、ご提案します。
Q5. 日の当たらない窓にも、内窓は必要ですか?
日の当たらない窓は、ガラスが温まる時間がなく、一日じゅう冷たいままです。家の熱はそこから逃げ続けるので、むしろ冷えの入口になりやすい窓です。同じ家の窓は、まとめて対策すると効果を感じやすくなります。
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荒井硝子は、東京・杉並で創業68年の硝子・窓リフォーム会社です。
YKK AP アイテム販売コンテスト2025 最優秀賞(全国1,000店舗中)。
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