「鍵を防犯性の高いタイプに交換したから、もう安心」——そう思っていませんか?実は、空き巣被害の多くは鍵の性能とは別の場所から発生しています。今回は鍵の防犯レベルを徹底比較しながら、鍵だけでは防ぎきれない侵入経路と、その対策についてご紹介します。
空き巣被害、実は「鍵」だけでは防げない
警察庁がまとめた住宅侵入窃盗の侵入方法別データ(令和5年・総数18,379件)によると、侵入経路の内訳は以下のようになっています。
- 無締り(施錠忘れ):46.5%
- ガラス破り:30.5%
- 施錠開け:8.4%
- ドア錠破り:2.2%
- 格子破り:0.5%
- 戸外し:0.5%
- その他:3.5%
- 不明:7.9%

出典:警察庁「犯罪統計書:令和5年の犯罪」
この数字からわかるのは、侵入窃盗の約8割が「鍵の性能」とは直接関係のない経路から起きているという事実です。特に2位の「ガラス破り」は、どれだけ防犯性能の高い鍵に交換しても防ぐことができません。
鍵の防犯レベルを徹底比較
まずは、住宅で使われている鍵の種類ごとの防犯レベルを見てみましょう。

| 鍵の種類 | 特徴 | 防犯レベル |
|---|---|---|
| ディスクシリンダーキー | 両端がギザギザで表裏がある形状。ピッキングされやすく、現在は生産終了傾向 | ★☆☆ |
| ピンシリンダーキー | 片側がギザギザで表裏がある形状。ピッキング・破壊のどちらにも弱く、現在は生産終了傾向 | ★☆☆ |
| ディンプルシリンダーキー | 鍵の表面に丸いくぼみがある形状。耐久性・耐ピッキング性に優れ、現在の主流タイプ | ★★★ |
| ウェーブキー | 波型の溝が特徴。ディンプルキーと同等の防犯性があり、車の鍵にもよく使われる | ★★★ |
| マグネットタンブラーキー | 磁石(マグネット)で開閉する特殊構造。ピッキングそのものが不可能 | ★★★ |
| ロータリーディスクタンブラーキー | 見た目はディスクシリンダーキーに似ているが、内部構造が複雑化され耐ピッキング性能が向上 | ★★★ |
| 電子キー・カードキー | 電気・電池で施解錠するタイプ。導入コストは高いが、防犯性・利便性ともに高い | ★★★ |
豆知識
鍵の大手メーカーであるMIWA社は2001年、防犯性能の低さを理由にディスクシリンダーキーの生産を終了し、後継品としてロータリーディスクタンブラーキーを発売しました。目安として、築22年以上でお住まいの玄関の鍵を一度も交換していない場合、防犯性の低いディスクシリンダーキーである可能性があります。この機会にご自宅の鍵の種類を確認してみることをおすすめします。
鍵を交換しても防げない「ガラス破り」という侵入経路
ここで注目したいのが、先ほどのデータで2位だった「ガラス破り」です。どれだけ防犯性能の高い鍵に交換しても、窓ガラスそのものを割られてしまえば、鍵を経由せずに侵入されてしまいます。空き巣は「音を立てず」「短時間」で侵入できる場所を狙う傾向があり、ガラスを割って手を入れ、内側からクレセント錠(窓の鍵)を開けるという手口は非常に一般的な侵入方法のひとつです。
つまり、玄関の鍵をどれだけ強化しても、窓の防犯対策をしていなければ、空き巣対策としては片手落ちになってしまう可能性があるのです。
鍵の交換とあわせて考えたい「窓」の防犯対策
窓の防犯性を高める方法として効果的なのが、内窓(二重窓)や窓カバーの設置です。窓が二重構造になることで、侵入までに必要な時間と手間が大幅に増加します。空き巣は「侵入に5分以上かかると諦める」という傾向が知られており、時間をかけさせることは非常に有効な防犯対策のひとつです。
さらに内窓・窓カバーには防犯効果だけでなく、断熱・防音・遮熱といった効果もあわせて期待できます。夏の暑さ対策や冷房効率のアップにもつながるため、防犯とあわせて快適な住環境づくりにも役立ちます。
荒井硝子は、東京都内で68年にわたり窓・ガラスのリフォームを手がけてきた専門店です。硝子施工1級技能士が在籍し、YKK AP 2025年全国売上コンテストでは最高賞を受賞。先進的窓リノベ2025をはじめとする各種補助金の申請サポートも行っておりますので、内窓や窓カバーの設置をご検討の方は、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
鍵の交換は防犯対策の第一歩ですが、それだけでは空き巣被害を防ぎきれません。侵入経路の約3割を占める「ガラス破り」(令和5年データで30.5%)への対策として、内窓や窓カバーの設置を組み合わせることで、ご自宅全体の防犯性を大きく高めることができます。この機会に、鍵だけでなく窓の防犯性についても見直してみてはいかがでしょうか。