
窓はしっかり閉めている。暖房もついている。
それなのに、足元だけがスースー冷える。
その寒さ、すきま風ではないかもしれません。
原因は「コールドドラフト現象」という、窓で起きる空気の流れです。
この記事では、杉並区で窓とガラスの工事を続けてきた荒井硝子が、仕組みと対策をわかりやすく解説します。
今日からできる工夫と、根本から防ぐ方法の両方をご紹介します。
この記事でわかること
- コールドドラフト現象とは?すきま風との違い
- なぜ窓で起きるのか(冬は熱の約半分が窓から逃げる)
- 今日からできる対策3つと、正しいやり方
- 根本から防ぐ「内窓」「窓カバー」という選択肢
- 2026年に使える窓の補助金(国・東京都・杉並区)
コールドドラフト現象とは?
コールドドラフト現象とは、窓で冷やされた空気が床へ流れ落ちる現象です。
「ドラフト」は英語で「空気の流れ」という意味です。

起きる仕組みは3ステップ
- 暖房の暖かい空気が上にたまる
暖かい空気は軽いので、天井付近に集まります。 - 冷たい窓に触れた空気が冷やされる
外の冷気でガラスやサッシが冷え、触れた空気も冷えます。 - 冷えた空気が窓に沿って落ち、床を這う
冷たい空気は重いため、下へ流れて足元に広がります。
つまり「暖房」と「冷たい窓」がそろうと起きる現象です。
暖房を強めるほど、窓との温度差が大きくなることもあります。
豆知識|すきま風との違い
すきま風は、サッシのすき間から外気が入ってくる現象です。
コールドドラフトは、すき間がゼロの窓でも起こります。
そのため、すき間テープだけでは足元の冷えが残ることがあります。
なぜ窓で起きる?冬は熱の約半分が窓から逃げる
家の中で、いちばん熱が逃げやすい場所は窓です。
YKK APの試算では、冬に暖房の熱が逃げる割合は窓などの開口部が約52%。
外壁(約19%)や床(約9%)と比べても、圧倒的に大きい数字です。
理由のひとつがサッシの素材です。
日本の住宅で多いアルミサッシは、樹脂の約1,000倍も熱を伝えやすい素材です。
さらに1枚ガラス(単板ガラス)だと、ガラスの表面温度は外気に近づきます。
窓の表面が冷たいほど、空気は強く冷やされます。
これが、コールドドラフトの「エンジン」になっています。
今日からできるコールドドラフト対策3つ
まずは、工事なしでできる対策からご紹介します。
ポイントは「冷気を部屋に広げない」ことです。

対策① 厚手のカーテンで冷気をせき止める
カーテンは、窓から落ちる冷気の「堤防」の役割をします。
効果を高めるコツは3つです。
- 丈は床に届く長さにする(下のすき間から冷気が漏れにくくなります)
- 断熱カーテンとレースの二重使いで、空気の層をつくる
- カーテンレール上のすき間をふさぐ(カーテンボックスなど)
注意点:カーテンと窓の間は、閉めることでより冷えやすくなります。
そのぶんガラスに結露が増えることもあるため、朝はこまめに拭き取りましょう。
対策② 暖房器具は窓の近くに置く
ヒーターを窓際に置くと、上向きの暖かい空気が、落ちてくる冷気を打ち消してくれます。
冷気が床に広がる前に、入り口で温めるイメージです。
ガラス屋からの大切なお願い
温風や熱をガラスに直接当てないでください。
ガラスの一部だけが熱くなると、温度差でヒビが入る「熱割れ」の原因になります。
特に、ワイヤーの入った網入りガラスは熱割れしやすい種類です。
カーテンとの距離も十分にとり、火の元にもご注意ください。
対策③ サーキュレーターで空気をかき混ぜる
天井にたまった暖かい空気を、足元まで下ろす方法です。
サーキュレーターを天井に向けて回すと、部屋の上下の温度差が小さくなります。
- 置き場所は、エアコンの対角線上や部屋の中央が目安
- 風は弱〜中で、ゆるやかに循環させる
- 人に直接風が当たると寒く感じるので注意
対策④ 根本から防ぐなら「窓そのもの」を断熱する
対策①〜③は、どれも「落ちてきた冷気への応急処置」です。
窓が冷たいままなので、冷気は毎晩つくられ続けます。
根本的な解決策は、窓の表面を冷たくしないことです。
方法は大きく2つあります。
内窓(二重窓)を取り付ける
今の窓の内側に、もう一つ窓を付ける方法です。
窓と窓の間に空気の層ができ、部屋側の窓が冷えにくくなります。
- 枠は熱を伝えにくい樹脂製
- ガラスは断熱タイプのLow-E複層ガラスがおすすめ
※Low-E(ローイー)ガラス=金属の薄い膜で熱を通しにくくしたガラス。2枚以上のガラスの間に空気やガスの層がある「複層ガラス」と組み合わせます。 - 工事は1窓あたり約60分が目安。壁を壊さず取り付けできます
- マンションでも、室内側の工事なので取り入れやすい方法です
窓カバー(カバー工法)で窓ごと新しくする
今の窓枠の上から、新しい断熱窓をかぶせる方法です。
壁を壊さず、短い工期で窓まるごと高性能なものに交換できます。
サッシの古さや開け閉めの重さも気になる方に向いています。

4つの対策をくらべると
| 対策 | 手軽さ | 冷気を減らす力 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| ①厚手のカーテン | ◎ | △ | 結露が増えることも |
| ②暖房を窓際へ | ◎ | ○ | ガラスへの直風はNG |
| ③サーキュレーター | ◎ | △ | 温度ムラの解消に |
| ④内窓・窓カバー | ○ (工事が必要) |
◎ | 冷気の発生源を断つ。補助金の対象 |
2026年に使える窓の補助金まとめ
内窓や窓カバーは、国・東京都・杉並区の補助金の対象になります。
条件を満たせば、組み合わせて使えるケースもあります。
国の補助金は年内で受付終了予定です
先進的窓リノベ2026事業は、交付申請の予約が遅くとも2026年11月16日まで。
交付申請は遅くとも2026年12月31日までです。
予算の上限に達した時点で、期限前でも終了します。
(2026年10月27日時点の予算に対する申請額の割合:約32%)
【国】先進的窓リノベ2026事業(環境省)
- 対象工事:内窓の設置、外窓の交換(カバー工法など)、ガラス交換など
- 主な条件:事務局に登録された高断熱の製品を使うこと(内窓はUw1.5以下、外窓交換はUw1.9以下など)
※Uw(ユーダブリュー)値=窓全体の熱の伝えやすさ。数字が小さいほど断熱性が高い窓です。 - 対象期間:2025年11月28日以降に着手した工事
- 最低申請額:1申請あたり補助額の合計が5万円以上
- 申請方法:登録事業者(施工店)が代わりに申請します。お客様が直接申請することはできません
- 注意:工事前の写真が必須です。過去の窓リノベ事業(2023〜2025)で補助を受けた窓は対象外です
【東京都】既存住宅における省エネ改修促進事業(クール・ネット東京)
- 対象:都内の既存住宅に、2026年4月1日以降に設置する高断熱窓・ドア
- 主な条件:国の補助事業に登録された製品であること。助成申請額の合計が5万円以上
- ポイント:窓1か所からでも対象。国の補助金と併用できます(上限あり)
- 手続き:事前申込が必要です
【杉並区】エコ住宅促進助成(窓等断熱改修)
- 対象:既存住宅の、外気に接する窓・ガラス・ドアの断熱改修
- 主な条件:先進的窓リノベ2026事業などで登録された製品を使うこと
- 申請期限:2027年2月26日まで(書類をすべてそろえて提出)
- 注意:申請者・契約者・支払者が同一人であること
※補助金の額は、窓の大きさ・性能・工事内容によって変わります。
※併用の可否や金額はお住まいの条件で異なり、お見積もり時点の金額は確定額ではありません。
※記載内容は2026年10月27日時点の情報です。最新情報は各制度の公式ページでご確認ください。
荒井硝子では、補助金の対象になる製品選びから申請手続きまで、まとめてサポートしています。
国の補助金は締め切りが近いため、検討中の方はお早めにご相談ください。
よくあるご質問
Q1. ペアガラスの窓でもコールドドラフトは起きますか?
A. 起きます。1枚ガラスより弱まりますが、アルミサッシの枠部分は冷えやすいためです。足元の冷えが気になる場合は、内窓で枠ごと覆う方法が効果的です。
Q2. 断熱シートやすき間テープだけではダメですか?
A. 手軽な対策としては有効です。ただ、すき間テープはすきま風への対策です。窓の冷たさそのものは残るため、コールドドラフトは完全には防げません。
Q3. マンションでも内窓は付けられますか?
A. 多くの場合、取り付けできます。内窓は室内側の工事のため、共用部分にあたる外側の窓に手を加えずに済みます。念のため管理規約もご確認ください。
Q4. 内窓を付けると結露も減りますか?
A. 部屋側の窓が冷えにくくなるため、結露の軽減が期待できます。ただし室内の湿度や換気の状況によっては、結露が出ることもあります。
Q5. 今から相談しても、国の補助金に間に合いますか?
A. 交付申請の予約は遅くとも11月16日、申請は遅くとも12月31日までです。予算の状況や工事日程によるため、まずはお早めにご相談ください。東京都や杉並区の制度は、国より後まで受付がある予定です。
まとめ|足元の寒さは「窓」から止める
- 足元の冷えの正体は、窓で冷えた空気が床へ落ちる「コールドドラフト現象」
- すき間がない窓でも起きるため、すき間対策だけでは足りない
- カーテン・暖房の位置・サーキュレーターで、今日から軽減できる
- 根本から防ぐなら、内窓や窓カバーで「冷たい窓」をなくすのが近道
- 2026年は国・東京都・杉並区の補助金が使える。国の制度は年内で終了予定
暖房を強くしても足元が寒いなら、窓を見直すタイミングかもしれません。
この冬を、窓際までぽかぽかの部屋で過ごしませんか。
参考
窓のお悩み、まずはお気軽にご相談ください
杉並区で創業68年。窓とガラスの専門店です。
YKK AP 2025年度 販売コンテストで全国最優秀賞を受賞。
国家資格「硝子施工1級技能士」が在籍しています。